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第1091回 製造業の動向-その1-

(2023年10月19日)

 ひとくちに製造業と言っても、その範囲は非常に広く、基礎素材型産業もあれば、加工組み立て型産業もあるし、生活関連型産業も含まれます。それらを総合した製造業の購買担当者指数(PMI)は、国家統計局の数字によると、今年4月以来8月まで一貫して50を下回っていたが、9月に入り、漸く6カ月ぶりに50.2と底入れ感が出始め、独立系メディア、財新の指数も51.0と50の大台を超えました。半面、不動産開発の伸び率は相変わらず大きく沈み込んでおり、回復の兆しは見えません。中国の製造業はここ数年、どんな軌跡を歩んで来たのでしょうか。大まかに振り返って見てみましょう。
 「従来型製造業を質の高い製造業へ」という方向づけが強調されるようになったのは2018年ごろ。その一つが、製造業とサービス業を融合発展させたサービス型製造業という新しい形態への志向です。例えば、上海自動車大通が急激に売り上げを伸ばしたのは、カスタマイズされたサービス。基礎・外観・内装・装備の4方面から自由に選べます。何輪駆動か、座席数は、材質は、などと200あまりの項目から選ぶことができ、内装の色の組み合わせも400種類以上…。その結果、最初の3000台の注文に、2490種の組み合わせがあったとか。このカスタマイズサービスは、2018年4月9日人民日報の記事に示された10大サービスの一つにすぎませんが、家電のハイアール同様、顧客のニーズに沿ったサービスが中国製造業の新たな武器になり始めました。
 こういった動きはある日突然出現したわけではなく、中国工程院が発表した前年2017年の<中国製造強国発展指数報告>では、2012-2016の5年間で中国は他国に比べ最も指数の伸びが大きく、製造強国になりつつあったことを示しています。これに根差した次なる目標が質の向上、効率の向上であったわけです。2年後、2019年に関する同報告を見ると、中国は同指数が世界4位にランクされていました。この指数は、規模、品質と効率、構造の向上、持続可能な発展という4ポイントで計算されるもので、アメリカ・ドイツ・日本という先頭集団に続き、中国・韓国・フランス・イギリスが第二集団を形成、その先頭に立ったというのですから、相当な成長度と言えましょう。
 同年9月の中央財経委員会第5回会議では、産業チェーンの強化、レベルの向上、イノベーション力の強化、高付加価値化が謳われました。この続きは次回に。

次回は10月19日更新予定 テーマは<>です。

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