企業向け中国語研修をリードするGLOVA China

ビジネスコラム|現代中国放大鏡

トップ > 現代中国放大鏡

Last Update:

 第百四十一回 技術者不足と対策


先頃実施された<全国職工技能コンテスト>の溶接部門で、山東電力建設グル−プの労働者劉盤国が優勝しましたが、彼が過去10数年間臨時工だったことが論議にな りました。優勝したことで、"外聘人才"(外部から招聘した人材)待遇の正規工になり、給料も従来の正規工の半分から月額2400元にアップしましたが、実は、彼と一緒 にコンテストに参加した4人の仲間も皆臨時工で、このような状況はごく当たり前なのです。
 中国は今、極端な高級技術者不足に直面しています。全国7000万の技術労働者の内、高級技術労働者は先進国の30〜40%に対し僅か4%に過ぎません。しかも46歳以 上が40%以上を占め、後継者不足で、技術の伝承が途絶えがちなのです。これに拍車をかけたのが紋切り型の定年制と優秀な技術者を幹部に"抜擢する"風潮で、2005年には今の倍の高級技術者が必要ですが、このままでは遠く及びません。2003年の統計でも、職業資格一級(高級技師)の求人倍率は第3四半期で2.35倍に達しました。
 このような状況を打開すべく、政府は2004年から、IT関係専門技術については、 学歴・経歴に関係なく、全国統一試験にパスしさえすれば、"高級工程師"(高級エンジニア)の資格が得られるとし、また今後3年間で50万人の技術者を育成する計画も打 ち出しました。更に各企業に高級技術者に対する合理的な報酬制度の確立を求め、国も全国技能表彰活動を展開し、"中華技能大賞"や"全国技術能手"の表彰規模を一層拡 大するといった対策を立てました。2004年2月、全国500箇所の職業訓練学校をモデル 基地に指定して必要な人材を養成しようという<製造業・現代サ−ビス業技能型不足 人材養成訓練プロジェクト>がスタ−ト、学校名と1400余りの協力企業・事業所名も公表されました。2003年〜07年に100万人の卒業生を送り出し、延べ300万人に技能訓 練を行う予定です。
 「世界の工場」になるためには数十万のデジタル制御関係技術者が必要で、また毎年、コンピュ−タ関係100万、自動車関係30万、医療看護15万を育成する必要があると 試算されていますが、一方で山東省のある中学の調査では、100名の生徒中、労働者希望はゼロ、済南市の調査でも、数百家族の保護者中、子供が労働者になることを希望するものゼロ、という労働者蔑視をどう克服するか、産学一体となった取り組みの成果が注目されます。

三瀦先生のコラム