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 第261回 人民日報2006年日本報道から−その2−

(2007年1月15日)

日本関係記事で多かったのが日本の科学技術や環境への取り組みを紹介する記事で、政治分野の交流に話が進む前の第一四半期に特に目立ちました。☆『発明創造は日本にあり』:昔、中国の陶器は欧州で売れなかったが、日本人が鼻の高い彼らが呑みやすく工夫したため人気が出たことを例に、現代の即席ラーメン・カラオケ・ウォークマン・ノート型パソコンといった日本人の発明を紹介、更に冷蔵庫を例に、三菱・日立・三洋・松下各企業それぞれの取り組みも事細かに紹介し、政府の科学技術立国戦略や小学校での野外観察授業の効果などにまで言及しています。(人民日報06.1.17付)☆『それとわからぬ汚水処理場』:「水俣病の発生以後、日本は環境保護に必死に取り組んだ。他山の石とすべきだ」という書き出しで始まる東京都浮間再生水会社の探訪記事。処理工程が全て地下30mにあり、露天の場合に発生する2次汚染が無く防臭設備が完備していること、付近住民と共同で環境保護に取り組み、地上は付近住民が無料で使用できるグラウンドになっていて、汚泥は処理後建築材料や花瓶などに利用されていることなどが紹介されています。(人民日報06.1.19付)☆『日本で“逆開発”が始まっている』:近江商人をキーワードに、彼らがその繁栄に関係した日本橋と彼らの故郷琵琶湖周辺で、期せずして昔の景観や自然を回復する運動が起こっていると紹介、“逆開発”は未来の方向である、と結んでいます。(人民日報06.3.25付)☆『省エネ環境保護型ゴミ処理場』:日立が設計製造し、2003年に完成した島根県出雲市の<出雲エネルギーセンター>に関する記事。日本のダイオキシン排出基準は1億分の0.01グラムだがこの施設は10億分の0.01グラムに過ぎないこと、1日に218トンの可燃ごみを処理し、ここで得られる3000kwの電力は電力会社にも供給されるため<エネルギーセンター>ということなどを紹介しています。(人民日報06.4.12付)☆『今では都市が鉱山だ』:東京エコリサイクル社に関する記事。馬場研二社長の「パソコンの金含有量は世界で最も質のよい金鉱に勝る。」「廃棄された家電は資源であり、回収再利用分は98%に達し、焼却分は1.9%、埋め立て投棄分は0.1%に過ぎない」との言葉と、馬場氏が中国への技術提供を考えていることなどを紹介しています。(人民日報06.4.17付)

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