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 第297回最近の中央アジア外交

(2007年10月15日)

2001年6月の上海ファイブ(中国・ロシア・カザフスタン・キルギス・タジキスタン)首脳会議でウズベキスタンを加えて発足した上海協力機構。6カ国で総面積はユーラシア大陸の五分の三に当たる3000万平方キロ余り、人口は世界の約四分の一に相当する14億5500万人というこの巨大な組織は、2006年6月に各国首脳が上海に集い、発足5周年を祝うと同時に、反テロなどを主旨とする協定類や『上海協力機構実業家委員会決議』『上海協力機構銀行連合加盟行地域経済協力推進行動綱要』など経済・貿易・金融といった領域にまで及ぶ10の文書に署名、更なる発展へのスタートを切りました。
こういった中、中国と中央アジア4カ国との二国間関係も具体的な進展を遂げています。中国と1700kmに及ぶ長大な国境を有するカザフスタンは、早くに国境問題を解決して善隣友好協力条約を結び、2006年12月には両国間の『二一世紀協力戦略』と『経済発展協力構想』に調印、2015年に二国間貿易額150億ドル達成を戦略目標に掲げ、経済貿易・エネルギー・鉄道から教育・文化に至る幅広い領域で11項目の協力協定をスタートさせました。カザフスタンは中央アジア・東欧諸国の中では、中国にとって第2の貿易相手国になっており、特に中国に対するエネルギー供給に力を入れ、カザフスタン国内から新疆の阿拉山口まで伸びる石油パイプラインは2006年既に送油を開始、更に2009年開通を目指す天然ガスパイプラインの建設も始まっています。
カザフスタンの南に位置し、中国と1000kmに及ぶ国境を有するキルギス。世界第3位の生産量を誇るアンチモンなど地下資源も豊富ですが、やはり中国との国境問題を解決して善隣友好協力条約を結び、中国—キルギス—ウズベキスタン国際ハイウエーの建設やキルギス南部のセメント工場建設工事など大型プロジェクトをスタートさせています。
同じく中国と国境を接し、世界8位の水力資源による中央アジア最大の水力発電所と世界最大の銀鉱を持つタジキスタンも、国境問題を解決して協力関係を強め、ハイウエーの建設や電力プロジェクトを進める一方、麻薬取り締まりでも協力を強めています。
これら諸国は近年、共同軍事演習など安全保障面での協力が盛んですが、経済・貿易・エネルギー・資源といった面での中国との協力も急速に進んでいくでしょう。

三瀦先生のコラム