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 第307回労働契約法施行へ−その2−

(2007年12月25日)

今回の労働契約法の重点は、書面による労働契約を強力に推進していることです。特に中小の非公有制企業は労働契約締結率が20%未満で、個人企業ではさらにそれを下回ります。そこで、☆第10条では、勤務開始当日から労働関係が成立するとし、1ヶ月以内に書面契約を結ぶことが義務付けられました。これに関連し、☆第11条では、勤務開始時にまだ書面契約が結ばれていない場合は、採用者の労働報酬はその企業の集団契約内容に従うものとし、それもない場合は、同一労働同一賃金とする旨規定されています。この方式は、第18条で、契約内容が労働報酬や労働条件について不明確であるがゆえに争議となり、決着がつかない場合にも適用されています。☆第14条では、以下の条件に当てはまる場合は、無期限の雇用契約とみなすことが規定されました。①連続10年以上勤務していること。②連続して2回期限付き契約を結ぶ場合(第39,40条に規定する特別の場合を除く)。③勤務開始後1年経っても雇用者側が書面契約を締結しない場合。
☆第19条では、試用期間について労働契約期間の長さに応じて期限を切ると同時に、これを契約期間に含めることを明記、☆第20条ではその賃金が雇用者側の類似部署の賃金の80%、同地域の最低賃金を下回ってはならない、とも規定しています。人員の削減についての☆第41条では、草案修正作業の過程で、「企業が重大な技術革新や経営方式の調整を行う場合」も削減できることが付け加えられました。企業が市場で勝ち抜くために必要との判断によるものでしょう。規定の項目に該当する契約解除に伴う経済補償についても、審議の過程で修正が加えられ、☆第47条では、1年間勤務ごとに給料1ヶ月分の割合で給付するものとし、6ヶ月以上1年以内は1か月分、6ヶ月未満は半月分と規定されました。
全部で98条の同法の全部は紹介し切れませんが、労働者の権利を守る意識がかなり徹底されており、外資企業もその内容をよく吟味し、運用への配慮が求められます。
2007年から、企業には、労働契約締結後30日以内に労働機関に雇用登録をすることが義務付けられました。2006年に提起された『労働契約3年行動計画』によれば、2007年末には各種企業の労働契約率90%達成が目標となっていますが、これらのことからも、政府の労働問題に書ける意気込みがひしひしと伝わってきます。

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