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 第314回食の安全:過去半年の取り組み検証−その2−

(2008年2月18日)

このデータを見て疑問を感じるのは、日本であれほどショッキングに報じられたダンボール肉まん事件に関する記事はわずか4件、多発する中毒事件も報道された事件数がわずか2件しかないことでしょう。こういった姿勢が、国民に対する啓蒙不足、そして個々の重大な違反が安易に繰り返されることに繋がってはいないでしょうか。もちろん、禁止薬剤等の混入が発覚するなど、予防的周知が必要な違反食品については精力的に報道されています。2007年の主な事例(イシビラメ・ウナギ・バナナ・ブタ肉以外)を紹介すると、1/ 8:重慶で工業塩を食用塩と偽って売った一味を逮捕、500トンを押収。
1/19:トウガラシ製品(トーバンチャンなど)の4分の一(25.5%)が蘇丹紅(スーダンレッド)Ⅰ〜Ⅳ号を使っている、と発表。特に、四川・重慶・貴州などでは合格率わずか40%。
1/25:蜜漬け果物の約3割が食品添加剤などで不合格。 
1/29:冷凍食品の27.1%が微生物や食品添加剤で不合格。醸造酒の合格率は84%。
2/ 5:国家品質検査総局、一部の豆腐に工業用染料が使われていると発表。
3/21:フフホト市で『廃棄食用油管理条例』を施行、廃棄食用油の再使用を禁止。
4/10:河北省の『黒心肉』事件(死肉や腐肉の使用)と『紅心鴨蛋』事件(蘇丹紅の使用)、山東省の『豆製品違反生産』事件(漂白材の使用)について関係者を処罰。
5/30:達能(ダノン)社の一部のミネラルウオーターの細菌数が基準をオーバー。
7/ 3:国家品質検査総局、ボトルウオーター合格率87.2%、と発表。
7/ 6:衛生部、5種類のダイエット系サプリメントを、違法添加物で取り締まり。
7/11:国家工商総局消費者保護局、2007年上半期摘発の偽物粗悪食品は3.44万件、摘発アジト3191箇所、無許可営業摘発6.36万軒、営業許可証取り消し2207軒、検査基準不合格食品撤去命令数量は5756.83トン、と発表。
7/16:貴州省でコールタールを用いてアヒルなどの脱毛をしている写真を掲載。
7/30:国家品質検査総局、加工肉の合格率が91.9%と発表。
11/15:国家工商行政管理局、フルーツドリンク合格率94.4%、醤油合格率71.7%と発表。では、政府どんな対策を講じているのか、それはまた次回に。

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