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 第457回西部大開発、新しい10年へ−その2

(2011年2月28日)

2000年1月、国務院に“西部地区開発指導小組”が発足してから10年。西部大開発の成果が様々紹介されています。西部地域の一人当たりのGDPは2000年の4624元が2008年には16000元を突破、貧困人口も2000年の5700万人が10年で2370万人にまで減少しました。一方、輸出入は2000年の172億ドルが10年で915億ドルと、年平均20.9%の成長を示しています。医療面でも、2008年に「妊産婦死亡率が2001年比で半分以下に減った」と報じられ、2009年には新型農村合作医療参加率が90%(2億6000万人)を超えました。 
また、沿海部への貢献も大きく、水力・火力発電は、“西電東送”が、南ルート(西南地区から広東へ)、中ルート(四川重慶地区から華東や広東へ)、北ルート(三北地区から華北や山東へ)の三ルートが通じて、全国的な電力ネット構築に大きく貢献しましたし、“西気東輸”も拡大を続け、2011年には二本目のパイプラインが開通して、新疆や中央アジアからの天然ガスが長江デルタや珠江デルタに更なる恩恵をもたらすことになります。
こういった成果を受けて、新たな西部開発が始動していますが、それを牽引するのが、北から関中天水、成渝、環北部湾経済圏の三大経済圏。いずれも近年の大発展で西部地区発展の核となっています。成渝地区を例に挙げると、都市と農村を結合させる成都市の都市化モデルは全国的に注目されていますし、2010年6月に成立した重慶市の両江新区は面積1200平方キロ。国務院によって、内陸の製造業や現代サービス業の重要な基地、長江上流地区の金融センター兼イノベーションセンターとして、「西部大開発の新しいエンジン」という役割を付与されています。重慶市は、外資利用の伸び率では既に全国一になっています。 今後の西部地区の発展計画で見逃せないのが交通インフラの整備。政府は、西部地区と東部中部地区をつなぐ東西ルートや西南部と西北部をつなぐ南北ルート、西部地区と東南アジア・南アジア・中央アジア・東北アジアなどの周辺諸国を結ぶ国際輸送ルートなどの建設を強化すること、長江・西江といった河川や重慶港・北部湾諸港などの港湾を通して長江デルタや珠江デルタへの水運ルートを構築することを次なる目標に掲げています。
2010年7月6日、国務院が西部大開発工作会議を北京で開催、胡錦濤主席、温家宝首相が西部大開発の継続的推進の重要性を強調、国を挙げて取り組む姿勢が鮮明になっています。

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