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 第635回 資源・エネルギーの動向−その1−

(2014年09月08日)

人工衛星と地上からの探査を組み合わせた綿密な資源探査が2006年頃から著しい成果を挙げていることは既に紹介しましたが、その勢いはなおも加速しており、2013年の国土資源部最新統計データによる主要鉱産物新規増加資源量は、石炭207.5億トン、鉄9.45億トン、金298.4トン、銅100.97万トン、鉛26.29万トン、亜鉛211.82万トン、モリブデン68.77万トン、マンガン6207.3万トン、ボーキサイト3711.66万トンなどとなっています。また、河南省での大金鉱発見に続き、2013年には、新疆で推定埋蔵量100トン以上の大型金鉱発見のニュースも伝わっています。
エネルギーでも新しい動きが続々と伝えられています。経済発展に伴って急増するエネルギー需要と、一方でPM2.5などの公害対策としてのクリーンエネルギーの開発は待ったなしの状況で、2009年12月には<改正『再生可能エネルギー法』>が承認され、2010年1月には<国家エネルギー委員会>が設置されています。2012年時のクリーンエネルギーの発電量全体に占める割合は21.4%(前年比3.9ポイント増)でその内訳は水力81.0%、原子力9.2%、風力9.4%、太陽熱0.4%となっており、風力発電は2015年目標が1億KW、将来目標が2億KW、太陽熱はそれぞれ2100万KW、5000万KWとなっています。化石燃料の面でも、豊富な石炭を低炭素化したクリーンエネルギー技術の開発に国を挙げて取り組むとともに、2013年には小規模炭坑の閉山が9省市で重点的に実施されました。さらに、環境負荷のより低い天然ガスへの切り替えも進んでいます。
そんな中、近年脚光を浴びているのがアメリカ並みと言われているシェールガスの存在。今、重慶市では中国初のオイルシェールの開発が進んでいますが、2012年時の集計では、石油の生産量が2.05億トン(前年同期比1%増)、新規確認埋蔵量は15.2億トン(13%増)、天然ガスは生産量が1067.6億㎥(5.4%増)、新規確認埋蔵量9612.2億㎥(33%増)となっています。中国全体では、2013年現在でシェールガスの埋蔵量は100兆㎥、採掘可能量は26兆㎥に達し、2013年6月には、四川省で国内初のシェールガスパイプラインの建設が開始されました。同年10月、国家エネルギー局は初の<シェールガス産業政策>を公布しましたが、2013年のシェールガス年生産量は2億㎥に達しています。 

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