Last Update:2017/1/23
 
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コラム 「現代中国放大鏡」

 第754回 環境その2:具体的取組み(2) 

(2017年1月23日)

   政府側の取り組みは様々な側面に広がっています。
   2016年5月に国務院から発表された<生態保護保障システムを整えることに関する意見>では、受益者が費用を負担し、保護者は合理的な補償を得るという権利義務の仕分けを明確に打ち出し、2020年には重点領域や開発禁止地域、重点生体機能区などを網羅した多元的保障システムをほぼ確立し、環境にやさしい生産方式と生活方式の形成を促す、としています。この意見に基づいた取り組みは年末までに各地で展開されています。
   同年6月、最高裁は<裁判機能を十分発揮し、生態文明建設と緑色発展推進のために司法によるサービスと保障を提供することに関する意見>を発表し、環境資源案件を@環境汚染対策と生態保護に関わる案件 A自然資源と開発利用に関わる案件 B気候の変化への対応に関わる案件 C生態環境損害賠償訴訟案件 に分け、各種案件の裁判における重点、審理上の原則、司法政策などを明確化しました。
   また、庶民の意見を汲みあげるために、010-12369番の環境保護通報システムの運用も始まっており、2015年は1145件の通報があり、その72%が事実を反映、内容では大気汚染がトップで72%を占め、次いで水汚染、騒音などとなっています。こういった政府の動きに呼応して、企業の取り組みも始まっており、中国石油は2016年6月に、<新環境保護法>発布後、中央国有企業としては初めての<2015環境保護広報>を発表していますが、その中で「第12次5か年計画期間中に5300億㎥の天然ガス(標準炭9.9億トン相当)を供給、7.44億トンの二酸化炭素を排出削減し、環境改善に貢献した」としています。
   環境にやさしい“緑色経済”システムの構築にも力が入っています。財政部と国家税務局は連合で<資源税改革を全面的に推進することに関する通知>を出し、2016年7月から改革を実施することになりました。これによって、課税範囲に入っていなかった自然資源の保護や徴収権の集中による地方の資源保護への積極性の欠如が是正されることが期待されています。
   “緑色金融”の展開も顕著です。天津大学では、2015年6月に、環境と資源保護法学を重点に置く法学院が再建され、その後、緑色発展研究院が設立され、国や天津市の緑色発展に関わる重要問題に焦点を当てて研究することになりましたが、詳細はまた次回に。


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