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第869回 冬季オリンピックへ向けた動き-その1-

(2019年5月16日)

北京市が張家口市と組んで2022年の冬季オリンピック招致に成功したのは2015年。これを承けて、2016年1月には北京市冬季スポーツ管理センターがオープンし、北京市体育局は民間と協力して、フィギュアスケート、ホッケーなどウインタースポーツ10種目余りでチームを組織、北京代表チームとして全国大会に出場する方針を打ち出しました。同市では既に<氷雪スポーツ発展加速に関する北京市人民政府の意見>を打ち出し、大衆健康スポーツ、青少年スポーツ育成としての側面、スポーツ産業の発展という経済的側面、各種目の普及と施設設備の拡充といった側面などを含めた発展を目論んでいます。
      同年1月にウルムチで開催された第13回全国冬季体育大会は招致成功後初の大会で、全国各地から参加者が増え、氷雪スポーツが北から南へと急速に広がった大会となりました。1959年に開催された第一回大会では12チーム122名にすぎませんでしたが、第13回大会では52代表チーム、1300名にまで膨れ上がり、競技種目も40種目から97種目と倍以上に増えました。また、スポンサー企業は50社を超え、賛助金も1億5000万元に達しました。中国はIOCに対し、氷雪スポーツ競技人口3憶人達成を公約しており、同年は前年の3000万人から倍増の6000万人達成を掲げました。
一方、2016年には早くも国立スピードスケート場建設のコンペも始まりましたが、そういった動きの中で、長期的な視野に立った発展に不可欠な取り組みとして、優れた指導者の育成や、学校教育のカリキュラムへの積極的な導入を求める声も強くなりました。
      更に、氷雪産業の育成も大々的に取り上げられました。同年11月には<氷雪運動発展プラン2016-2025><全国スキースケート場施設建設プラン2016-2025>が発表され、たとえば、2020年には同産業規模6000億元、全国小中学校スキースケート重点校2000校、更に5000名の関連教師の育成が掲げられました。黒竜江省は2020年までにこれらの授業の会設立100%を掲げています。国家体育総局はまた、<大衆冬季スポーツ普及推進計画2016-2020>も作成しています。
こうした動きを受け、翌2017年になると、これらの冬季スポーツが広く大衆に受け入れられ始めました。その後の経過はまた次回に。

次回は5月23日の更新予定 テーマは<冬季オリンピックへ向けた動き-その2->です。

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