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第885回 粵港澳大湾区発展プラン ―その4―

(2019年9月12日)

第五章では情報インフラ整備を取り上げています。IPv6(インターネット プロトコル バージョン6)による次世代インターネットで地域全体を網羅し、無料高速無線LANを整備するとともに、スマートシティ群の建設を目標に、新しいスマートシティテストモデルと珠江デルタ国家ビッグデータ総合試験区の建設を推進し、統一基準を作り、データを開放し、公共のアプリケーションプラットホームを建設する、と謳っています。スマート交通、スマートエネルギー、スマート行政、スマート地域社会を積極的に推進し、電子認証のあらゆる方面での普及が進むでしょう。       
第六章では国際競争力を備えた現代的産業システムの構築が謳われています。まず、戦略的新興産業として、次世代IT産業・バイオ技術産業・ハイエンド整備製造業・新素材産業などが掲げられ、新型ディスプレイ、次世代通信技術、5Gとモバイルネット、生物医薬、ハイエンド医療機器、遺伝子チェック、現代中医薬、スマートロボット、3D印刷、北斗衛星探査システムなどが重要項目として列挙されています。       
また、現代的サービス業の発展を促し、国際的金融センターに育成するため、各主要都市に各様のテーマを振り当てています。「香港はリードオフマンとしての役割を発揮しつつ一帯一路の資金調達の役割を果たす。広州は金融サービスシステムを整え、地域の未公開株式取引所を開設する。深圳は深圳証券取引所を中心とした資本市場を規則正しく発展させる。マカオはポルトガル語圏諸国との金融サービスプラットフォームを強化する」といった具合で、更に、様々な試験区の設置や人民元業務の拡大などを列挙しています。       
発展プランはさらに第七章で生態文明建設の促進を呼びかけ、第一節では生態の保護と育成を、第二節では汚染などへの対策を、第三節では、低炭素発展方式の普及を取り上げています。また、第八章では住み良い生活圏の建設を取り上げ、教育の改善、人材の育成が主要な論点として掲げられています。更に、文化・観光・就職・健康医療といった人々の生活に密接にかかわる項目もかなりの紙幅を割いて具体策が詳述されており、ともすれば、経済面の紹介だけに偏りがちな報道にとらわれず、これらの面での中国の取り組みにもしっかり目を向ける必要があります。

次回は9月19日の更新予定 テーマは<最近のエネルギー問題>です。

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