第36回 これから中国へ赴任される方へ(8)

  　中国の年中行事の中で日中間の歴史的な日がありますので、駐在員として押さえておきましょう。
　中国の政治組織の記念日として覚えておく日は2日あります。
　7月1日の「中国共産党創立記念日」と、8月1日の「八一建軍節」・人民解放軍成立記念日です。
　今年の7月1日は創立100周年に当たり、北京で祝賀行事が盛大に行われましたので、皆さんも日本の報道等でご覧になったのではと思います。
　8月1日は軍人のみを対象とした祝日となっています。この両日ともに中国国内では祝賀行事や報道などで特集が組まれる等の動きがありますので、中国で生活する上では承知しておくとよいでしょう。
　また、注意が必要な日中間の歴史的な日として押さえておくべき日が4日あります。
　　7月7日：「7.7抗日記念日」1937年の盧溝橋事件勃発の日
　　9月3日：「抗日戦争勝利記念日」1945年日本が降伏文書に署名した日を記念して定められた
　　9月18日：「抗日記念日」1931年満州事変勃発の発端となった柳条湖事件の日
　　12月13日：「抗日記念日」1937年に日本軍が南京を占領した日で、「国家哀悼日」
この中で、9月3日「抗日戦争勝利記念日」と12月13日「抗日記念日」は2014年に国家レベルの法定記念日として定められています。
　上記は日中間で起きた歴史的出来事の日でありますが、中国国内においては都市ごとに温度差はあるものの、記念式典が行われたり、テレビで特集番組が放映されるなど、愛国運動が展開される日になっています。
　町の中のレストランや繁華街で、不用意な発言から予期せぬトラブルに巻き込まれることもありますので、企業としてまた個人として十分な注意が必要です。また、これらの日の前後では特に日本のテレビの検閲も厳しくなるのが通例で、ホテル等公共の場所で映るNHK等の番組が、不適切な言動や映像が映ると突然放映が中断されることがあります。
　日本人同士、また中国人の友人との会話にも話題には注意を払う様にしましょう。

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