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Last Update:2022/7/14
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コラム 中国ビジネス噺

第48回 これから中国へ赴任される方へ(20)

(2022年7月14日)

   6月28日に中国政府よりコロナの入国制限の緩和が発表されました。これまでの「医療観察14日、自宅監測7日」が「医療観察7日、自宅監測3日」に短縮されたという事です。中国政府は出入国に関しては他の国に比べてもかなり厳しい制限を設けていますが、これからは徐々に緩和されていくでしょう。既に業務や留学等の行き来はかなり自由になってきている状況下、家族連れで赴任される方も増えてきており、実際に出張や赴任で訪中予定のある方から準備についていろいろ聞かれることが多くなっています。
 過去に中国駐在経験のある方であれば中国の銀行口座や、中国の携帯電話等のアカウントを持っていたりして生活面での心配はありませんが、初めてのケースでは入国した時点からそのすべてが必要になります。特にコロナによる医療観察隔離期間は同僚の助けも期待できないことから、事前にしっかりした準備をしていくことが必要です。
 まず第一に通信手段の確保ですが、Google全般(Gmail)、SNS(Facebook、Instagram、Twitter、YouTube)、LINE等、日本で主流の媒体は中国では全て使用できません。中国の携帯電話を事前に入手できればFreeのSIMを購入して対応することもできますが、日本のスマホで対応できるのはVPNになります。VPN利用でLine、Facebookへの接続が可能です。VPNは無料のアプリもあります。ただし、現状のコロナ対応の必要性を考えると連絡先を登録したり健康コードを登録するには中国の電話番号が必要になりますので、早々に中国の携帯電話を準備することは必須であると思われます。
 次に問題なのは買い物でしょう。中国ではほぼ完全にキャッシュレス決済になっており、現金を受け取らないところが多いのが現状です。初めて中国へ行く場合には「AlipayのTourpass」か「Wechat Pay」をダウンロードして「マイウオレット」を利用する方法があります。「Wechat Pay」の場合はアプリをダウンロードして、電話番号、パスポート情報を入力し銀行カードに紐付けることでキャッシュレス対応が可能です。最初に入国する際には臨時の方法で対応するとしても、早々に現地で銀行口座を開設し、スマホを契約することで中国国内のネットワークを利用できるようになり、日本のシステムに頼らずとも日常生活には全く問題がなくなります。ネットショッピングについてもVPNでAmazonを使うこともできますが、「淘宝」等の中国ネットショップは便利ですので、日本のネットワークに頼らなくて問題ないでしょう(どうしてもLINEやFacebookを使いたい場合、VPNは必須です)。
 中国での移動手段についても事前に情報を入手しておくと良いでしょう。中国国内での車の運転は許可されていない日本企業が多いので、基本はバス、地下鉄、タクシーを利用することが多いと思います。公共交通機関はプリペイドカードやスマホでの支払いがほとんどで、タクシーはスマホ支払いが基本です。
 更に、現在のように政府のコロナ対応が日常生活に様々な影響を与える状況では、中国政府の出す情報をいち早く入手することが大切です。日本企業が多く進出している都市には「日本人会」「日商倶楽部」等がありますので、こちらに入会して情報を共有することをお勧めします。

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