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Last Update:2024/6/6
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コラム 中国ビジネス噺

第71回 これから中国へ赴任される方へ(42)

(2024年6月6日)

   
 中国への短期滞在のビザ免除停止が、2020年3月新型コロナウイルス対策の一環として実施されてから4年が経過しました。2003年に開始された中国短期滞在のビザ免除措置は日本人の間では既に定着しておりましたので、コロナという緊急措置が解除されたことで停止措置の解除が求められているところです。日本のパスポートは観光やビジネス目的で世界200ヶ国近い国や地域へビザなしで渡航滞在が出来るという信用の高さを誇っていますが、コロナ対策で一時的に対策を取らざるをえなかったものの、解除後は中国に限っていろいろな事情で未だ回復されていないのが現状です。
 中国ビジネスに関わっている皆さんにとりましては早期の解決が待たれておりますが、中国のスポークスマンも真剣に検討したいというコメントを発しているので期待したいと思います。一方で中国人が海外渡航するのはかなり大変です。中国人がビザ無し渡航できるパスポートランキングは200国中62位となっており、日本を含め欧米のほとんどの国へは渡航の際に目的に応じてビザの申請が必要です。特に以前は中国にある渡航先国の大使館へ本人が直接出向いて手続きをする必要があったために、実際の渡航にはかなりのハードルがあり、ビザ取得にはかなり難しい実情にありました。最近では手続きは緩和されてきたもののビザの取得は必要なので中国人の海外渡航は相変わらず自由ではありません。
 20年ほど前に、日本の弁護士事務所とパートナーになっている北京の有名な弁護士事務所が社員旅行でハワイへ行こうという事になり、アメリカ大使館へ申請したところ中国人メンバーの2割ほどのビザが許可されずに旅行を断念するという事態になりました。個別の理由は明らかではありませんが日本のような自由度はありません。私も中国駐在中に何度も中国人スタッフを連れてヨーロッパの子会社へ出張したことがありますが、ちょっと不思議な光景に出会いました。中国人の場合商用であっても個人での手続きは難しく、旅行エージェントに任せないと手続きが上手くいかないのですが、帰りの飛行機の中で会社の担当者が航空券の半券を集めているのです。これは渡航した全員が間違いなく帰りの飛行機に乗って中国へ帰国したことを証明するためにチケット半券を集めているという事がわかりました。勿論我々日本人は不要です。実際には旅行中に亡命したり、戻ってこないケースもあるようで、このような事故があるとエージェントは業務停止になるようです。
このように中国在住の日本企業で中国人スタッフを日本へ研修等で渡航させるような場合「企業内転勤ビザ」を申請して入国する方法があります。これは中国だけでなく海外の日系企業の現地従業員へ開いている日本政府のビザであり、手続きの簡便さ、期間の定めがない等企業の責任で実施できるのがメリットです。業務目的の研修や、長期の転勤をさせたいケースでは是非活用されることをお勧めします。

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