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(2026年5月7日)
5月に入り日本も観光シーズンに入りました。中国でも「労働節」に伴う連休が5月1日~5日まで5連休あります。例年ですと中国からの観光客が日本へ大量にやってくる季節ですが、残念ながら中国政府の指導により中国からの日本への渡航が抑制されています。政治の影響は大きいものの、実際の市民感情はどのような実態なのでしょうか。中国の若者を指す言葉に「80后」「90后」という言葉があります。「80后」は1980年代生まれの人をさす言葉で、現在では30才代半ばから40才代半ばの層に当たります。この年代は文化大革命後(1976年)一人っ子政策初期に生まれた人たちで、中国は市場経済時代に入り厳しい一人っ子政策の中で、両親と夫々の祖父母から集中して寵愛を受けたことから「小皇帝」と呼ばれるなど、甘やかされた反面期待も大きい年代です。彼らへの期待は「権力」「財力」「地位」のような成功者なので競争に打ち勝つ為のプレッシャーも大きく、社会の中での出世にも興味が強いといわれています。 「90后」は1990年代生まれの人たちで、現在では20才代半ばから30才代半ばの層に当たります。この時代は中国が高度成長期に入っており、親に財力がある時代です。世の中は情報化時代に入り、これまでとは業務のスピードも格段に速くなっていることが特徴です。周りには情報が溢れており、ステイタスよりも人生の「幸福」を求める風潮に変わってきたといわれています。このように1976年文化大革命後急速に変わった中国の経済状況や技術発展によって若い人たちの気質も急速に変化してきたようです。そして近年では新たに「Z世代」という層が生まれています。1995年から2010年に生まれた人たちを指すようですが「90后」の若い層から更に若い人たちに当たります。中国の新しい消費トレンドとしての「Z世代」とは、小さいころからインターネットやSNS等のIT環境の中で育ってきていますので、以前の世代とは大きく異なる価値観や消費観を持つといわれています。また、個人の個性や趣味を大切にして職業や生き方を選ぶ傾向が強く、海外の文化や情報にも積極的にかかわっていく気質が生まれているようです。 現代の中国を動かす年代では文革時代とは異なり、十分な情報と自由な行動を身に着けている状況にありますので、世界の情報を自分の目で確認できる時代です。IT技術の進化により、現在では全世界の情報が瞬時に手に入る時代になっています。中国の若者もというより、中国の若者こそ特にIT技術に優れ、また海外への興味も強い人たちであると言えるでしょう。日中関係もこうした若者を中心に相互の交流が進むことが期待されます。 以上
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