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第1119回 天気予報への取り組み-その1-

(2024年5月17日)

  第11次5ヵ年計画期間(2006-2010)中の気象災害による死者数が2900人に上った中国。これではならじと政府も本腰を入れて気象予報体制の構築に力を入れ始めましたが、 第12次5ヵ年計画期間(2011-2015)中の死者数は、大幅に減少したとはいえ、なお1200人余りに達しました。
 2015年4月、北京で中国気象サービス協会が成立したことは、具体的対策の第一歩と言えましょう。同協会は、中国気象局公共気象サービスセンターが中心となり、気象サービス企業19社が参画した組織で、政府の委託を受け、関連機構や人員の資格検査・認証・評価や大衆の満足度調査、科学技術の鑑定・普及などを行うことになりました。その一方で、同年5月には<気象予報の発表と伝播管理規則>が施行され、民間による勝手な天気予報の公表が禁止されました。9月になると、気象局から<全国気象現代化発展綱要(2015-2030)>が発表され、2020年には先進国並みの気象観測レベルに到達することを目標として掲げ、また、中国初の地球全体の気象シュミレーションシステムが稼働しました。これは2009年に提案され、<国家重大科学技術インフラ建設中長期計画(2012-2030)>に組み込まれた「地球データシュミレーション装置」の開発が実を結んだもので、先進国、とりわけ日本が先頭を行く同領域に一石を投じる成果となりました。こうして、中国の気象予報は、それまでの3~4日先までの予報が週間予報へとランクアップしたのです。
 翌2016年1月、鄭国光紀章局長は全国気象局長会議で、第13次5ヵ年計画(2016-2020)中に六大気象プロジェクトを行うと発表しました。すなわち、①気象予報警報プロジェクト②国家科学技術革新プロジェクト ③気象情報化システムプロジェクト ④海洋気象能力建設プロジェクト ⑤衛星レーダーなど気象観測基礎プロジェクト ⑥人工的気象影響能力建設プロジェクトです。その後、6月には、次世代気象情報処理兼天気予報政策システムMICAPS4.0がスタートし、予報発表速度を向上させただけでなく、従来の25㎞から10㎞に分析程度を高めました。また、12月には静止気象衛星風雲四号も打ち上げられました。中国では1988年に最初の気象衛星が打ち上げられ、2023年までに既に21基に達し、同年時点で9基が現役で作動しています。その中で、風雲四号は新たにバージョンアップした次世代型気象衛星であり、地球全体の気象状況をより正確に分析提供することが期待されました。

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