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第1140回 20期三中全会の分析-その6-

(2024年10月17日)

7.消費税の徴収段階を後方に移し、徐々に地方に引き下げる。⇒消費税の徴収を消費者から取る直接税ではなく、販売者や企業に移し、製品やサービスが流通する過程で徴収し、その税収を地方政府に多く配分すれば、地方の経済を活性化させる一助になります。8.増値税のリベート政策と控除チェーンを改善し、共有税の配分比率を最適化。⇒特定の条件を満たす企業や取引に支払った増値税の一部を還付する制度を向上させ、それらの産業や地域を支援して経済発展を促進し、共有税の配分比率の最適化で中央政府と地方政府の税収配分比率を改善すれば、地方政府は財源確保が容易になり、地域の発展を進めやすくなりますが、その場合の財政規律の確保が重要です。9.都市維持建設税、教育費付加、地方教育付加を地方付加税に統合し、地方に一定の範囲内で具体的な適用税率を決定する権限を与えることを研究。⇒これも地方財政の強化策ですが、「適用税率決定権の賦与」したあと、恣意的に決定されないようどう網をかぶせるかが問題。10.地方政府の特別債券支援範囲を合理的に拡大し、資本金として使用する分野、規模、割合を適度に拡大。⇒地方政府は大規模プロジェクトや特定重要分野への投資が可能になります。11.政府債務管理制度を改善し、地方債務モニタリングと監督システムおよび隠れた債務リスクの防止と解消の長期的なメカニズムを構築。⇒地方政府の財政監視に関する重要な一項。どうモニタリングするかが課題です
 12.地方の資金調達プラットフォームの改革と転換を加速。⇒地方政府融資プラットフォーム(LGFV)運営方法の改革を迅速に進め、過度の債務や不透明な運営が問題になっていた点について中央政府がメスを入れ、地方政府の債務管理を厳格にし、監督を強化し、地方政府の財政リスクを軽減し、より効率的かつ責任ある資金運用を促進します。
 13.非税収入管理を規範化し、一部の非税収入管理権限を適度に地方に移し、地方が実情に応じて差別化管理を行う。⇒罰金、手数料、公共資産の収入などの透明性を高める一方、一部の非税収入管理の権限を地方に移管し、地域の特性やニーズに応じた柔軟な対応を可能にする狙いがあります。
 14.中央財政支出の割合を高める。⇒文字通り、中央による地方財政のテコ入れを意味します。以上、重要な14のポイントについて詳述しましたが、いずれも地方財政を支える意図が明白で、自主権の付与も拡大されますが、飴と鞭の使い分けが何より肝要になります。。

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