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第1200回 中国、進む行政改革-その2-
(2025年12月25日)
2022年にコロナの流行が終焉に向かうと、政府はコロナ後の行政再編に乗り出し、2015年に政府が行政改革のキーワードとして打ち出した“放管服”「管理を緩和する/管理を緩やかにし必要な部分に留める/政府はサービスする側に」が、市場の活力を取り戻す手段として再度強調されるようになり、同年5月には<一部の行政法規の改訂・廃止に関する国務院の決定>が施行され、“証照分離”(営業許可証を取得すれば、業種ごとの個別許認可や登録は後にして、すぐ営業できる)改革実施に関わる行政法規や、民放規定と不一致な行政法規の整理を行いました。また、企業設立手続きの一体化やオンライン化も大幅に改善に向かい、デジタル行政の全国一体化が急速に促進され、省を跨いだ申請手続きの利便性が飛躍的に向上し始めたのもこの頃です。こうした行政改革の流れの中で、2023年3月10日の全人代では、<国務院機構改革方案>が承認されました。この方案は科学技術・金融監督・データ管理・農村振興・知財権・高齢者対策などの重要分野に関わるもので、現在中国が直面している重要課題より強力かつ効果的に対処することが主眼に置かれています。これに合わせ、同3月16日、党中央と国務院は、<党と国家機構改革方案>で、党の新組織として、中欧金融委員会、中欧金融工作委員会、中央科学技術委員会、中央社会工作部等等を、国務院は新組織として国家金融監督管理総局の創設、また科学技術部の再建を発表しました。また、地方金融監督管理体制の本格化、中国証券監督管理委員会の国務院直属化、中国人民銀行の支店体制改革の統一計画推進、国有金融資本管理体制の整備、金融管理部門従事者統一規範管理の強化といった一連の金融関係措置、また、国家データ局の設置や、知財権管理体制の整備も打ち出しました。
様々な行政分野で、一般庶民が切望してきたのが手続きの簡素化。婚姻登記、医療保険の決算、免許証の取得等、これまでは省を超えた手続きに東奔西走させられるのが常でした。しかし、流動人口が1.2億人以上を数える中国で改善を要望する声は年々大きくなり、早くも2016年には浙江省の経済工作会議が“最多跑一次改革”「多くても一回行けば済む改革」を推進、2018年には国務院の<政府活動報告>に明記されました。今日安徽省では、一片の信用報告が40部門の証明を兼ねるようになりましたが、データの整備がこれまでの不便を一挙に解決する時代に突入しています。

