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第1201回 2025.12中央経済工作会議-その1-

(2026年1月8日)

   2025年の中央経済工作会議は12月10-11日に開催されましたが、これに先立ち、8日には党中央政治局会議が開催され、2026年の経済工作に関する分析研究が行われました。そこでは2026年を中国の現代化プロセスにおいて重要な意義を持つ年と位置づけ、困難に立ち向かい、国内経済工作と国際経済貿易闘争という二つの大局を総合的に把握して、積極的なマクロ政策を実行し経済社会発展の主要な目標を順調に実現するよう呼びかけました。中でも“着力稳就业、稳企业、稳市场、稳预期”「就職と企業と市場と予測を安定させることに注力し」、“保持社会和谐稳定”「社会の調和と安定を保ち」、それによって「第15次5ヵ年計画の良好なスタートを実現しよう」という部分は、上層部の切実な願いを体現しています。


  2026年は第15次5ヵ年計画の初年度であり、第15次5ヵ年計画の大綱は先の四中全会ですでに示されています。もし、2026年の結果が想定目標に大きく反した場合、2027年秋の党大会での習近平四選に黄色信号がともる可能性は否定できず、仮に四選は達成しても、新たな政治局常務委員の選定に大きな影響を与えます。年齢的に見ても五選は異論が多いことから、習近平としては新たな政治局常務委員に自分の息のかかった後継者を組み込む必要もあり、そのためには2026年はどうしても順調な成長を実現する必要があるのです。これまで多くの政敵を打倒してきた習近平に対する隠れた批判勢力は侮れず、カリスマ的権力を振るっただけに、その恐怖心も増幅されていると言えましょう。


  中央経済工作会議は、2025年を「実に尋常ならざる年」と位置付け、にもかかわらず、第14次5ヵ年計画(2021-25年)が円満な成果を挙げたことを強調しています。一方、経済発展における新旧の課題が依然多いこと、外部環境の変化が深刻なこと、国内の供給の強さと需要の弱さの際立った矛盾、重点セクター(不動産など)の侮れないリスクは率直に認め、これらは多くが発展・転換のプロセスで生じた問題であり、長期的に見れば経済が好転していく趨勢は変わらない、としました。会議は、“稳中求进”「安定を保ちつつ前進を」をスローガンに 、引き続き適度に緩和された金融政策を実施し、経済の安定的成長と物価の合理的な上昇を金融政策の重要なポイントとした上で、2026年の重点政策として8項目を掲げました。次回はこれを、2023年、2024年と比較してみましょう。  

 
 

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