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第1205回 中国内外物流ネットの一体化完成へ―その1-
(2026年2月5日)
中国で物流に関する語彙が認定・制度化されたのは、2001年代初め、WTOに加盟した頃。 その後、中国物流は段階を追って整備されていきました。物流を担う交通手段としては、主に、道路・鉄道・航空・水運が考えられます。中国ではまず、1990年代に農村への自動車道路建設と高速道路の建設が始まり、2000年代には航空・水運も急速な発展を始めました。水運は2004年時点ですでに中国コンテナ取扱量が世界一を記録、上海港はロッテルダムを抜いて呑吐量世界一になり、世界10大港中5港を中国が占めるに至りました。飛行場の整備は、2001年の第10次5ヵ年計画から加速し、特に西部地区での建設が急ピッチで進み、高速鉄道の整備も並行して進められました。こういった大中の動脈の出現は必然的に広域経済圏を誕生させました。<三大経済圏>と称される環渤海湾経済圏・長江デルタ経済圏・珠江デルタ経済圏に続き、東北経済圏・関中天水経済圏・成渝経済圏・南昆貴経済圏などをはじめとする経済圏が物流の発展と歩調を合わせ次々に成長、2011-15年の第12次5か年計画における<12の地域発展プラン>では全国的なボトムアップが図られ、後発の省や自治区にもほぼ高速道路網が出現したのです。この頃から中国は国内の発展と国際物流の整備を二頭立ての馬車に見立て、内外物流の連携を念頭に置きつつ、個々のプロジェクトを展開し始めました。
国内では“二横三縦”と呼ばれる国内物流の骨格作りが意識され、東西に陸橋通道(連雲港-阿拉山口= ユーラシアンランドブリッジ)、長江沿いの2ライン、南北に沿海ライン、ハルビン-北京-広州ライン、包頭-昆明(内蒙古-関中-成渝-雲南)ラインの3ラインを交差させ、黄河・長江・西江による東西(菱形経済圏と東部沿海)の連携が進み、国外向けには“一帯一路”構想が進捗することで双方が連動する様相を現出、併せて国家レベルの重点開発区域18ヶ所も提示され、各地域発展の核となって空白を埋めることが期待されました。2010年代後半になると、地域発展は新たなステージを迎えました。それが京津冀協同発展計画 、長江デルタ発展計画、粤港澳大湾区建設プランという 、地域の障壁を取り払い、高度に融合する新高度経済圏と、1.新疆-カザフスタン 2.雲南省-アセアン3.黒竜江省-ロシアといった国際経済圏の発展でした。これらを通じて、“一帯一路”とタイアップした6本の横軸と5本の縦軸が構想され始めました。この続きは次回に。

