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第1210回 ロボティックスの発展-その2-

(2026年3月12日)

   2024年8月21~25日に北京経済技術開発区で開催された世界ロボット大会ではヒューマノイドが急増し、27種類の人型ロボットが展示されました。中国政府の「ヒューマノイド国家戦略」の中心企業の一つで、深圳を代表するAI企業UBTECH(優必選)の「Walker」シリーズは人型サービスロボットとして、両腕で物を持つ・歩くなど人間作業に近い機能を果たし、工場・物流・接客などの役割が想定されています。Deep Robotics(深度机器人)の犬型四足歩行ロボットも注目を集めました。中国では災害救助、工場点検、電力設備の巡回などへの実用化が急速に普及し始めています。


  こうした産業向けロボット以外にも、コーヒーを入れたり、ビルを這い上がったり、かけっこしたり、サッカーをしたり、更には外科手術などの超絶技能を持つロボットも続々と誕生しています。2025年2月には、国際電気標準会議(IEC)が、中国などの提言を踏まえ、老人介護ロボット国際標準(IEC 63310)「インターネット家庭環境下で使用される能動的生活補助ロボット性能規則」を発表しました。配膳ロボット大手普渡科技(プードウ)が同年秋に開発したアーム付き車輪走向人型ロボットは、料理の上げ下げやエレベータ行先ボタンの操作も可能です。


  同じ4月、北京で人型ロボットによるハーフマラソンが開催されました。一位になった天工Ultraは平均時速10キロ、最高時速12キロで、階段や砂利道もOK。二位の松延動力N2は人類の自然な歩行の柔軟性を実現、三位の行者号は、連続走行6時間以上、走行距離は100キロを突破し、高い強度と軽量化を実現しました。6月には、北京で3対3のロボットによるサッカー試合も行われました。自分で攻守の判断をし、審判の指示にも対応すると同時に、ぶつかることによる衝撃にも耐えたのです。ヒューマノイドロボットの主要部品であるモーター、バッテリー、センサー、制御チップなどはEVとほぼ同じ技術体系で、約70%は互換性があるため、自動車企業の進出も加速しています。広州汽車は2025年4月に、年内に人型ロボット活用実証地区を整備する、と発表しました。同社は既に2024年12月に3代目の人型ロボットを発表しており、今後は主要部品の内製化と他の部品のサプライチェーンの構築を、また、業界全体の国産化も目指しています。続きはまた次回に。  

 
 

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