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第1211回 ロボティックスの発展-その3-

(2026年3月19日)

   現在、中国のヒューマノイド関連特許は19万項目と、世界の3分の一を占めていますが、こうした成果が続々と産み出される背景には、当然ながら、政府の長期的かつ綿密な発展計画とそれに基づく後押しがあります。2022年当時、中国政府はロボットを普及させる前段階として、AIの統治基盤確立に意を注いでいましたが、2023年以降は、1月に<ロボット+応用行動実施方案>を策定、工業・農業・物流・医療など10大分野でロボットを導入するとし、同年11月には<人型ロボットの革新的発展に関する指導意見>を発して、実用化に大きく舵を切りました。まさにロボット開発を一気に国家戦略に格上げした大転換点と言えましょう。その中では、「2025年には量産化を進め、2027年には産業体系を確立する」とともに、「大脳・小脳・肢体」モデルの技術体系を確立することが謳われました。


  翌2024年1月、ヒューマノイドを未来産業として位置づける<未来産業イノベーション発展実施意見>が発表され、その開発は国の重点的投資対象に格上げされました。同年5月には北京で2024世界ロボット大会が開幕され、26のテーマ別フォーラム、169社によるロボット博覧会(新型ロボット60種以上)、更に世界10数カ国、7000チーム余りが参加する四大ゲームも実施されました。思えば、2000年に中国で初めて開発されたヒューマノイド「先行者」は開発をリードしていた日本企業から嘲笑を浴びたものでしたが、2022年には世界の産業ロボットの半数を中国が占め、自国での国産化率は36%に達し、労働者一人当たりの自動化率は世界第5位、サービスロボットの生産台数も600万台を超えました。こうしてロボット生産は中国全土に拡大していったのです。


  「具身智能元年」と呼ばれる2025年、政府は前年比10%増の科学技術費約3981億元(8兆円)を計上、人工知能ロボット研究にも数百億元規模の資金を投入しました。更にその流れに乗って、2026年には標準化と規格化を進めつつ量産・商業化時代に突入したのです。同年2月、2012年に設立されたスタートアップ企業、UBテックが国内著名企業からヒューマノイドに関して単一では世界最大の52億円相当の受注を獲得しました。、特徴は電池のバッテリーを自力で交換できること。工業用ロボットの輸出で世界第二位を占めるに至った中国の深く広い発展スピードはもはや止まるところを知りません。  

 
 

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