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第1213回 2026全人代分析-その2-

(2026年4月2日)

   前回紹介した草案は、審議を経たのち、3月12日に正式に採択されましたが、その目次は全体が18篇62章で構成されています。その内、第1篇:「中国式現代化建設の新局面を切り開くために奮闘する」では、同計画を取り巻く環境のうち、国際環境について、①大国関係が国際情勢を左右し、国内発展に深く影響。②中国の発展には戦略的チャンスとリスク・試練が併存、不確実で予測困難な要因が増大。③百年に一度の大変局が加速度的に進展、国際的な力関係は大きく再編。④新たな科学技術革命と産業変革も急速に進行。⑤中国は、国際的空間を主体的に運営する上で多くの有利な条件を具備。と述べ、国内環境については、①中国経済は基盤が安定、優位性・強靭性・潜在力を具備。②長期的に好転する下支え条件と基本的な趨勢は不変。③中国独自の社会主義制度、巨大規模市場、完備された産業体系、豊富な人材資源の優位性は顕著。とする一方、①発展が不均衡で不十分。②景気循環の問題、構造的問題、制度的な問題が交錯。③有効需要が不足、需給がアンバランス。④国内大循環にボトルネックや滞りが。⑤新旧の成長エンジンの転換が困難。⑥農業・農村の現代化が相対的に遅い。⑦雇用および住民所得の伸びに大きな圧力。⑧民生保障に弱点が存在。⑨人口構造の変化が経済発展や社会統治の重荷に。⑩不動産・地方政府債務・中小金融機関などのリスク防止・解消が重荷。を挙げています。こうしてみると、国内環境でマイナス要因がプラス要因を大きく上回っていることが見て取れ、まさに今の中国が抱えている経済的社会的苦境を如実に反映していると言えましょう。


  第2篇:現代的産業体系の構築と実体経済の基盤の強化・拡充では、伝統産業・新興産業・未来産業・サービス業の発展と共に、交通・エネルギー・ネットなどインフラ整備が中心に取り上げられています。第3篇:「高水準の科学技術の自立自強を加速し、新質生産力による発展を牽引」では、基礎研究と中核技術でのブレイクスルー、企業の技術革新主体としての位置づけ、教育・科学技術・人材の一体化戦略の強力な推進が謳われています。第4篇:「デジタル中国建設の深化とデジタル・スマート化発展水準の向上」も特筆すべき分野で、計算力・アルゴリズム・データの効率的供給、デジタル・スマート技術による全面的エンパワーメントなど、最先端技術の社会実装を急速かつ全面的に推進しようという意欲が明確に見て取れます。次回はまたこの続きを。


    

 
 

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