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第1243回 最近の医療政策とその成果-その4-

(2026年11月5日)

   2024年8月、国務院は<基本医療保障加入長期持続システム整備に関する指導意見>を発し、戸籍による制限を緩和し、生活困窮者には区分に応じて保険料を助成し、2025年からは、住民医療保険に満4年継続加入した人に1年継続ごとに大病保険の給付上限を引き上げるとか、加入を中断した人に原則として加入後3か月の給付待機期間を設けて中断を抑制するといった、加入しやすさ、加入継続を図る方針を示しました。国民の医療保険加入率はほぼ95%を維持しており、さらなる向上が図られているのです。また、病院や薬局の立替負担を軽くするため、精算周期を短縮する改革も進められ、2025年3月末までに全国24の省、24万6700カ所の医療機関、14万2000カ所の薬局にまで拡大しています。


  2026年3月9日、<医療保障による基層医療衛生保障サービスの発展サポートに関する指導意見>が出されました。基層機関を住民の健康と医療保険基金の双方の「ゴールキーパー」と位置づけて住民の利便性を一層高める方針を打ち出し、医保基金のうち基層に充てる割合を段階的に高める方針を示しました。この中では、 年度の基金増加分を基層機関に重点配分する、県域医療共同体への支払い総額を増やす、生活困窮者向け医療救助は原則として街道・郷鎮ごとに1か所を指定する、要件を満たす慢性疾患患者には基層機関で1回最長12週間分の処方を認める、訪問サービス、終末期ケア、在宅病床の設置、オンライン再診、中医、リハビリなどの料金項目を活用する、受付・診察・注射・薬事サービスの費用を含む一般診療費を原則10元前後とするなど、痒い所に手が届く具体的措置を掲げています。これらは中国の医療改革がいよいよラストワンマイルに差し掛かってきたことを如実に示すものです。


  2026年8月、中華人民共和国医療保障法(全7章56条)が全人代常務員会で承認され、2027年1月1日から施行されるようになりました。この医療保障法の最大の意義は、従来、社会保険法など複数の法律がそれぞれの制度を規定していた基本医療保険・医療救助・高額医療費への補足・保障を一つの法律で位置づけ、加入・給付から基金の運営・監督までを一体化させたことです。つまり、医療保障全体を扱う専門法ができたことになります。2017年に始まったAEDの普及は深圳市だけでも4万3000台を超え、2025年には<小児病院建設に関する意見>も出されました。より広く、よりきめ細かく、中国の医療政策は日進月歩と言えましょう。

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