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第百三十回 2004年春節に見る庶民生活
今年の旧正月"春節"は、1999年に中国が年3回の長期休暇を実施してから13回目のゴ−ルデンウイ−ク。この時期は毎年、民族大移動が起きます。そこで、1/11に鉄道部門は<春節乗車8つの注意>を出しました。「貴重品は身に着けて」「危険物持ち込み禁止」といった注意に加え、「切符は統一窓口で」というのはダフ屋対策。「他人の 食べ物を気安く口にするな。麻酔薬が入っていて犯罪に会う危険あり。」と言うのも 中国ならでは。
今年は整理員や乗客補助員も積極的に増やし、前後40日間で去年より550万人多い延べ1億4千万人の大移動を概ね無事終了しました。
ここで、今年の春節の特徴を、庶民の過ごし方から見て見ましょう。
- ショ−トメ−ルでの年越しの挨拶数:1億通(去年は9千万通)(春節一週間で98億通)。1年に新規加入が6000万という普及振りからすれば、この数字もむべなるかな。
- 海外旅行(上海の例):2.68万人(前年比22.6%増)。人気観光先:①シンガポ−ル、マレ−シア、タイ②オーストラリア、韓国、香港、澳門。日本も負けじと2/1、遂に北海道が人民日報に全面広告を。スキ−に温泉、更に"極品"寿司の宣伝も。
- 自動車での観光:観光全体の60%。マイカ−時代いよいよ到来。
- 地域間、銀行間の銀行カ−ド使用数:238.1万回、総額5.9億元。2002年5月のゴ− ルデンウイ−クに大銀行が軒並み休業して大顰蹙を買った経験が生かされましたが、 まだ、「自動支払機の設置が少ない」、「銀行間の融通性が不十」、といった苦情も。
- 爆竹の問題。春節期間、北京では爆竹が原因の火災が222件発生、307人が病院へ。 合肥では遂に安全な電子爆竹が登場。
- 春節前には、農村からの出稼ぎ労働者の賃金未払いが大問題に。農民の増収を最重 要課題に挙げている政府は、問題解決に躍起になりました。
- お小遣いをもらった子供のインタ−ネットカフェ入りびたりが教育問題に。
- 天津では春節期間中に家庭内暴力が20%増。原因は「友人に招待され、裕福な暮らしぶりを見てむしゃくしゃし、女房に手を出す」か「不甲斐ない夫に妻が暴力を振るう」。