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 第211回 2005労働事情あれこれ

(2005年12月26日執筆)

ここ数年、災害、環境汚染などによる労災の問題、様々な労働者の権利や雇用契約に関わる問題がクローズアップされました。そこで、2005年に人民日報に掲載された関連トピックスではどんな問題が焦点になっているのか、順を追ってご紹介しましょう。トピックス1

衛生部によれば、中国の有毒有害企業は1600万社以上、被害者は2億人以上で大多数が農民労働者。2003年の発病者中塵肺80%、中毒20%。(1/9)トピックス2
[質問]月額600元であるオモチャ工場の契約労働者に。ほどなく、労働組合が同工場の工員の月給は700元以上とする、という協定を工場側と結んだ。工場側は我々はこの範疇に入らないと言う。
[回答]労働法の規定であらゆる雇用者側と労働者は全面的に労働契約制度を結び、いかなる労働者も平等の権利を享受する。“臨時雇用者”という名称はもはや存在しない。したがってその協定の適用を享けることができる。(3/21)トピックス3
[質問]市政工事会社と溶接工として月1000元で1年間の労働契約を結び、1000元の保証金も納めた。その際、会社側の原因で期限前に契約を解除する場合は3ヶ月分の給料を保証金として支払うことになっていたが、一ヶ月後に木工になれと。拒否し、保証金の返還、賠償を請求したが拒絶された。
[解釈]木工になれ、と言ったのは労働法12条違反。保証金の返還や賠償に応じなかったのは107条違反。(4/3)トピックス4
[質問]外国企業に勤務。労働組合の主席になり地区代表大会に参加し、その2日間分の給料を引かれたが。
[回答]労働組合の会議への出席は労働法51条・<給与支給暫定規定>第10条の社会活動に当たり、出席できる権利が有り、給料も受け取れる。(4/18)トピックス5
<アモイ市企業給与給付条例>が人民代表大会で可決された。法定休日の残業は、本人が振り替えを要求する場合、雇用者側は振り替えることで残業代は支払わなくて良いが、振り替え時間は残業時間の3倍以上でなければならない、と規定。(4/6)トピックス6
6/16、労働社会保障部は通知を出し、書面による労働契約がなくても、給与支払い記録・出勤簿等があれば労働関係を確定できる、とした。(6/17)トピックス7
遼寧省、雇用者側の信頼度ランク付けを実施。労働契約・給与額・社会保険・安全と衛生・民主的管理など7方面にわたり審査、A級・AA級・AAA級に分類。(8/1)

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