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第324回道路整備の発展状況
(2008年4月28日)
2007年12月18日、翁孟勇交通部副部長は記者会見で、「15年の月日をかけ、3.5万キロの“五縦七横”幹線国道がほぼ完成した」と発表しました。その“五縦七横”とは以下の12本で、そのうち高速道路は76%を占め、全国の人口100万以上の都市全てと50万以上の都市93%を網羅しています。“五縦”:同江−三亜 /北京−福州 /北京−珠海 /二連浩特−河口 /重慶−湛江
“七横”:綏芬河−満州里/丹東−拉薩 /青島−銀川 /連雲港−霍爾果斯 /上海−成都/上海−瑞麗 /衡陽−昆明翁孟勇副部長はまた、次なる目標として、既に40%建設されている国家高速道路網整備計画(総距離数8.5万キロ)の完成を掲げています。中国の自動車道路は2007年末で357.3万キロに達し、そのうち高速道路は5.36万キロ、21の一級行政区で1000キロを、江蘇省・広東省は3000キロ、河南省・山東省は4000キロを突破しており、2008年中に全国で更に5000キロが建設されます。こうした整備に伴い、効率的な管理のため、全国の高速道路の名称の統一とナンバーリングが実施されることになったのは当然のことといえましょう。
道路整備でもう一つ顕著な動きは、農村自動車道路の整備です。“村々通”(全ての村に自動車道路を)の計画が着々と実行に移されてきましたが、2007年には1800億元を投じ、年間で史上最高の42.3万キロを建設、1682の郷鎮に自動車道路を通し、郷鎮の開通率は98.54%、村は88.15%に達しました。これによって河南省・江蘇省などでは開通率が100%に、四川省・甘粛省などといった後発地域でも急速に整備が進んでいます。これに連れてバス路線の整備も進み、安徽省では86.5%の村にバスが通るようになりました。
こういった道路網の整備と鉄道網の整備をミックスさせ、今、劇的な変化を見せ始めているのが福建省です。建設中の温福鉄道(温州−福州)・福厦鉄道(福州−厦門)・竜厦鉄道(竜岩−厦門)、2007年11月末に正式着工した向莆鉄道(向塘−莆田)・厦深鉄道(厦門−深圳)が完成すれば福州から上海まで6時間、厦門から深圳まで3時間で行けますし、高速道路の整備により、北の浙江省との省境から南の広東省との省境までの時間は従来の3分の一に短縮されました。台湾も視野に入れた海峡西岸経済圏発展への基盤整備が進んでいるのです。