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 第446回保険業界の動き−その2−

(2010年11月24日)

前回で述べたように、保険会社に対するチェックを強化するために、保険監督管理機構は新保険法成立後、現有の<保険会社管理規定><人身保険新型商品情報披露管理法規則>などの規定に修正を加えました。また、俗に“覇王条項”と呼ばれる、保険会社側の勝手な免責行為に対しても漸く具体的な取締りが始まりました。2009年7月に中国保険業協会が打ち出した<人身保険商品条項部分条目模範記載法>はその現れの一つと言えましょう。
情報公開についても、2010年1月に同協会のサイトに<保険商品条項情報システム>が開通し(財産保険:ccxtk@iachina.cn 人身保険:rsxtk@ iachina.cn)、会社や商品別に保険条項の内容をチェックできるようになりました。ここでは新保険法前に国内で販売された1万4000種の保険商品が網羅されています。 
新保険法のもう一つの大きな特徴は業務範囲を大きく拡大した事でしょう。第95条第1項では、「人身保険業務は、“人寿保険”“健康保険”“意外傷害保険”を含む」、第2項では「財産保険業務は“財産損失保険”“責任保険”“信用保険”“補償保険”を含む」と規定しています。多様化する社会のニーズに応えるには、多岐にわたる様々な社会保障を提供して、そのカバーする範囲を広げる必要があり、その意味からも、商業保険の発展と充実が当面の最大課題になりつつあるのです。
中国保険監督管理委員会の統計によれば、2009年、中国国内の保険料収入は初めて1兆元を突破して、前年比13.8%増の 1兆1137億3000万元、支払い総額は3125億5000万元、利潤総額は530億6000万元に達しました。2010年の第1四半期の保険料収入も全年同期比38.6%増を記録しています。
こうした急速な発展と共に重視され始めているのが顧客へのサービス。2010年5月から実施された<人身保険業務基本服務規定>では、「顧客からの電話に対する24時間対応と問題処理の徹底」「顧客再訪制度を確立し、契約の確認を行い、問題があれば15日以内に解決」「5〜30日以内に査定を行い、決定後10日以内に保険金を支払う」などと規定しています。
2009年末中国で活動している外資系保険会社は52社の277機構ですが、その保険料収入はまだ全体の3.88%。巨大な中国市場への参入合戦はこれからが勝負になるでしょう。

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