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ビジネスコラム|現代中国放大鏡

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 第七十回  家電業界の動き

 カラ−テレビ4093万台、洗濯機1341万台、冷蔵庫1351万台、エアコン2333万台、電子レンジ1257万台、掃除機1010万台、炊飯器1355万台、ラジカセ2億4千万台etc.
2002年に中国国家統計局が発表した中国が生産量世界一を誇る家電の数字です。躍進目覚しい中国家電業界ですが、ここ数年の市場の変化は目まぐるしいばかり。カラ−テレビを例にその様子を見てみましょう。
 カラ−テレビ業界は80年代に順調な滑り出しをしたものの、90年代に入ると過当競争になり、96年以来大幅な値下げ競争を繰り返し、2001年には業界全体が 赤字に転落、中国企業で赤字をまぬがれたのは、TCL、海信などごく僅かな企業だ けでした。一方、外資系有力企業は、PDP(プラズマoディスプレ−oパネル)テレビやプロジェクションテレビといった高級テレビへ転換を図り、東芝、ソニ−、日立 などが市場を固め、ブランドイメ−ジを築いて来ました。
 2002年、中国企業も巻き返しを図りました。康佳が国内最初の38インチ超大画面カラ−テレビやデジタルテレビ、液晶ディスプレ−を開発、更に韓国のサムソンと提携して新世代のPDPテレビも開発し、テレビ生産量世界第3位の長虹も全精力を独自の技術による第3、第4世代の高性能プロジェクションテレビに振り向けました。2002年 上半期、ワ−ルドカップ需要もあって、カラ−テレビの販売は大画面高級テレビの需要が急増、前年同期比20.2%の伸びを見せ、輸出も54.2%増加、なかでも長虹は世界40数カ国、アメリカ向けだけでも220万台を輸出しました。
 一方、日本企業ですが、松下が200億円を投資して上海でPDPテレビの一貫生産を 開始、日立は福建省で2003年度に3万台のプロジェクションテレビを生産する予定で、パイオニアや東芝も同分野で現地生産に乗り出す計画を発表しました。(2002.11.24 日経)
 2002年1月8日、三洋電機とハイアールの提携調印式が大阪で行われました。5月には 商品が市場に出回り、秋葉原では51リットルの冷蔵庫が14800円で売られ、最初に日本で発売された1500台のハイアールの冷蔵庫と洗濯機は7月初旬には売り切れになりました。家電メ−カ−の戦いは、中国市場のみならず日本市場でもその幕を開けたのです。

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