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 第八十四回 国務院機構改革の意味するもの

1998年以来5年間、中国政府は政府の機構改革に力を入れ、1998年には国務院の部門数を40から29に、内部機構も四分の三に削減、2001年には更に9つの行政主管局を撤廃し、人員も約半分に縮小しました。此れをベ−スに今春の第10期全人代第1回会議で、新たな国務院機構改革案が可決されました。
2002年秋の16全大会で提起され、その後二中全会で採択された<行政管理体制と機構改革を深めることに関する意見>に基づき決定された今回の改革の特徴は、WTO加盟とそれに伴って生じた様々な新しい局面が展開する中で、集中的、重点的に機構改革を行い、現行体制の不備、不整合がもたらす幾つかの大きな矛盾を解決しよう、というものです。今回の改革の要点として列挙されている5つの項目(国有資産管理体制の改革、マクロコントロ−ルシステムの完成、金融監督管理体制の健全化、流通管理体制改革の継続的推進、食品の安全と安全生産監督管理体制の強化)について、第10期全人代第1回会 議における王忠禹国務院秘書長の説明(人民日報2003.3.7)からその内容を見て見ましょう。

1)国有資産管理体制の改革
国務院国有資産監督管理委員会を設ける。
目的:国有経済の戦略的調整。「所有者に権限無く、管理者は越権する」と言われる 従来の悪弊を正し、行政と企業の分離、所有権と経営権の分離を明確にし、国有企業 の自主経営を推進し、その一方、国有資産の管理を強化し、流出を防ぐ。 具体的方法:現行の国家経済貿易委員会の国有企業改革を指導し管理する職能と中央企業工作委員会の職能と国有資産管理に関する財政部の部分的職能を1つにまとめ、国有資産監督管理委員会を設ける。
同委員会の主要職務:
①<中華人民共和国会社法>等の関連法規に則り、出資人としての責務を履行し、国有企業再編を指導する。②国を代表し、一部の大型企業に監事会を派遣する。③法的 手続きに則り、企業の責任者を任免し、業績を査定し、賞罰を行う。④国有資産の管理、監督を行う。                    (次週に続く)

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