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 第313回食の安全:過去半年の取り組み検証−その1−

(2008年2月13日)

2007年7月11日に北京テレビがダンボール肉まん製造現場を放映、国内はもとより国際的にも大きな衝撃が走りました。中国食品の安全性問題については、既に本コラムでも第279号280号で取り上げましたし、この事件の直前にも、中国加工うなぎから抗菌剤が発見されて問題になったり、香港で日本製粉ミルクが人気、という報道があったりしましたが、ダンボール肉まんが与えたショックはあまりに常識を外れた行為として、日本でも連日報道されました。
その後、同月18日に北京市は「同事件はやらせだった」と表明、事件発生後わずか1ヶ月後の8月12日に、北京市中級人民裁判所が事件を起こした臨時職員に1000元の罰金刑を言い渡し、早くも一件落着となりました。それから4ヶ月あまりたった2008年1月、中国製焼きギョーザによる大量中毒事件が日本で発生、中国製食品に対するイメージを決定的に傷つけてしまいました。いったい、中国政府はこの間、どんな取り組みをしていたのでしょうか。其の中身を検証してみたいと思います。
まず、党や政府の思惑を最もよく反映する人民日報の記事データを紹介しましょう。*以下の記事の数え方は、筆者の独自の判断によるもの。小さな記事も全面特集も1つの記事としてカウント。

2007年1年間の食品の安全に関する記事の総件数…231件

月別:1月:10件 2月:16件 3月:18件  4月:19件  5月:16件  6月: 8件
7月:29件 8月:39件 9月:21件 10月:12件 11月:22件 12月:21件内容別:①食品全体の安全…121件(9月以降の45件中15件は特別キャンペーン関係)
②農産物の安全…41件
③個々の食品の安全…50件(ダンボール肉まん関係は4件)
(イシビラメ・ウナギバナナ・ブタ肉で27件)
④個々の中毒事件…4件(事件件数としては2件)
⑤不衛生問題…3件
⑥その他…12件

三瀦先生のコラム