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LastupDate:2004/3/10
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チャイナウォール
コラム、『チャイナウォール』−中国人の法意識−
第11回 市民の基本的権利意識
(2004年3月10日執筆)
中国人の憲法意識(5)―市民の基本的権利行使に対する満足度は?
市民は、憲法で規定されている基本的権利の行使について満足しているのか否か。この問題を検討するのに、韓・王は主に選挙権の行使に対する満足度の調査からのアプローチを試みている(『政法論壇』中国政法大学学報、2002年6期)。
この結果は、以下のとおりである。
中国において村民選挙などで共産党の推薦する党員以外の候補者が選出されたというニュースが伝えられることが多くなっている。共産党の強制力や権威主義による支配に対し、共産党に批判的な自由な発言をする機会が与えられ、この中で市民による普通選挙が実施され、その結果(たとえ共産党員が選挙の結果選出されなくとも)を共産党も認容するようになってきている。
ジェームズ・サッサー駐中国米国大使は、ロサンゼルス・タイムズのインタビューで「中国の政治的自由、民主化は、欧米のモデルとは異なるが、進展している。農村における選挙が、この体現であり、将来はより高いレベルでも行なわれるようになるだろう」と述べている。
しかし、現実に多くは上記アンケート調査の通りである。経済的側面ではかなり強い権利意識を持ち、要求もし、外国企業をターゲットとしたと思われる訴訟も盛んだが、政治的側面における民主には無関心層が多いといえようか。
次号の更新は
3月24日(水)
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